photo: R&G Photography
Biography
藤村実穂子 メゾソプラノ

2002年主役級としては日本人で初めてバイロイト音楽祭にデビューした後、同祭に9年間連続で出演し、メゾソプラノの歌うワーグナーの主役を全て歌いきったことで「現在最高のメゾ」の批評を得ながら、世界各国で引く手あまたの大活躍をしている。またバイロイト・デビュー直前、異例にもミュンヘン国立歌劇場のミュンヘンオペラフェスティバルのオープニングと なる新演出 「ワルキューレ」のプレミエーレにも、フリッカ役で出演したことで国際的な注目を集め、以来ミラノスカラ座、ウィーン国立歌劇場、ミュンヘン国立歌劇場、ロイヤルオペラハウス・コヴェントガーデン・ロンドン、ベルリン・ドイツ・オペラ、ブエノスアイレス・コロン劇場、ザルツブルグ祝祭大劇場、フィレンツェ歌劇場、ドレスデン国立歌劇場、マドリッド・レアル歌劇場、パリ・シャトレー劇場、ジュネーブ大劇場、ヴェローナ歌劇場、ジェノヴァ・カルロ・フェリーチェ歌劇場、ハンブルグ州立歌劇場、ルセルン音楽祭などに出演し続けている。

オペラ・レパートリーはクンドリ、ブランゲーネ、ヴェーヌス、フリッカ、エボリ、アムネリス、アズチェーナ、フェネーナ、イダマンテ、カルメン、メリザンド、オクタヴィアン、クリテムネストラなどがある。

よく共演する著名指揮者はクリスティアン・ティーレマン、ズービン・メータ、クリストフ・エッシェンバッハ、クラウディオ・アッバ-ド、サー・コリン・ ディヴィス、クルト・マズア、ベルナルト・ハイティンク、シャルル・デュトワ、マリス・ヤンソンス、リッカルド・シャイー、ファビオ・ルイージ、ダニエレ・ガッティ、アンドリス・ネルソン、ヤニック・ネゼ=セガン、ケント・ナガノ、サー・サイモン・ラトル、ダニエル・ハーディング、ミヒャエル・ギーレン、フランツ・ウェルザー=メスト、セミヨン・ビシュコフ、アダム・フィッシャー、ドナルド・ラニクルズ、ヘスス・ロペス=コボス、チョン・ミョン・フン等 の各氏がある。

コンサートではウィーン交響楽団、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、バイエルン放送交響楽団、聖チェチーリア国立音楽院管弦楽団、ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン交響楽団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、BBC交響楽団、パリ管弦楽団、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、シュターツカペレ・ドレスデン、スイス・ロマンド管弦楽団、ボストン交響楽団、フィラデルフィア管弦楽団、ワシントン・ナショナル交響楽団、モントリオール交響楽団、ルツェルン祝祭管弦楽団、バンベルク交響楽団、スペイン国立管弦楽団、スペイン放送交響楽団、イスラエルフィルハーモニー管弦楽団、マーラー室内管弦楽団等と共演。

主な録音として‘22年グラミー賞最優秀合唱演奏賞を受賞したドゥダメル指揮・ロサンジェルス・フィル「マーラー交響曲第8番」、プラシド・ドミンゴとの「トリスタンとイゾルデ」、ティーレマン指揮・ウィーンフィルとの「第九」、ヤンソンス指揮・バイエルン放送交響楽団との「グレの歌」、ノット指揮・バンベルク交響楽団との「マーラー交響曲第3番」などがある。

東京芸術大学音楽学部声楽科卒業、同大学院及びミュンヘン音楽大学大学院修了。2002年出光音楽賞、2003年第54回芸術選奨文部科学大臣新人賞、2007年第37回エクソンモービル音楽賞洋楽部門奨励賞、2014年紫綬褒章をそれぞれ受賞。